
家族信託の受託者選び:信頼できる「お財布を預ける人」の見つけ方
前回の記事では、お子さんのいない方が直面する「資産凍結」のリスクと、それを解決する家族信託の仕組みについて解説しました。
今回は、家族信託を始める上で最も重要なステップの一つ、信頼できる受託者(お財布を預ける人)の選び方について詳しく見ていきましょう。
(本記事は前回の子供がいない人、必見。資産凍結問題から身を守る介護対策とはの続きです)
「お財布を預ける人」は誰に頼む?
「家族信託」という名前の通り、信託契約はご家族で行うのが一般的です。しかし、お子さんがいない場合、誰に大切な資産を託せばいいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
まず考えていただきたいのは、「身元保証人」としての役割を担ってくれる人です。
例えば、急な病気や事故で入院することになった場合、病院からは必ず「誰に連絡をすればいいか」と聞かれます。
このとき、受託者になってくれる人が身元保証人を兼ねていれば、入院費や治療費の支払いをスムーズに行うことができます。
これはご本人の治療だけでなく、ご家族の精神的な負担を軽減するためにも非常に重要です。
信頼関係の構築とコミュニケーション
「甥や姪は遠くに住んでいるし、あまり交流がないから頼みにくい…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、頻繁に会っていなくても、信頼関係は築けます。
・定期的な連絡:年に数回でも、電話やメールで近況を伝え合うだけで、お互いの安心感につながります。
・専門家を交えた話し合い:家族信託の専門家と一緒に話し合う場を設けることで、お金の話をスムーズに進めることができます。
専門家が間に入ることで、ご自身の要望を伝えやすくなり、親族も安心して契約内容を理解できます。
家族信託は、ご自身と「お財布を預ける人」双方にとってメリットのある仕組みです。将来の安心のためにも、積極的にコミュニケーションを取ってみましょう。
親族がいない場合はどうする?
「頼めるような親族がどうしても見つからない」という方もいらっしゃるかもしれません。その場合は、任意後見制度の活用も視野に入れるべきです。
任意後見制度とは、ご自身の判断能力が低下した時に備え、あらかじめご自身で選んだ任意後見人に、財産管理や介護に関する契約などの代理権を与える制度です。
家族信託と任意後見制度は、ご自身の財産や生活を守るための大切な備えです。どちらか一方だけでなく、両方を併用することで、より安心できる体制を整えることができます。
家族信託における受託者選びは、ご自身の将来を左右する重要な決断です。
ぜひ、この機会にご自身の周りの人との関係を見つめ直し、信頼できるパートナーを見つけてみてください。
私たち、家族信託推進協会は、皆様の未来の安心をサポートします。
ご相談は、ぜひ一度お問い合わせください。
【家族信託推進協会へのお問い合わせ】
本記事は、Youtube動画 “【子どもがいない方の老後資金対策】入院でお金が使えない!? 介護と資産凍結を防ぐ“家族信託”という選択肢” での内容の一部を記事にしたものです。
次回は動画の中で語られている「家族信託のメリット、実践ガイド」についてお伝えします。
動画はこちら↓





