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2025.7.22お役立ち記事
事例で解説:90歳母親の一人暮らしと不動産管理を家族信託で

家族信託のイメージ

 

 

この記事を読むことで解決できるお悩み

 


 

・高齢の親が一人暮らしで心配…財産管理はどうしたらいい?

・遠方に住む親の不動産(マンションなど)管理を代わりにしたいが、法的に難しい?

・親の認知症対策として、元気なうちにできることは?

・家族信託ってどんな時に役立つの?具体的な事例が知りたい!

 


 

1.相談前の状況:遠方に暮らす90歳母親の、知られざる不安【大田区・千葉県銚子】

今回の主人公は、東京都大田区にお住まいのAさん(50代、長女)。Aさんの母親(90歳)は、千葉県銚子市でマンションを経営しながら、これまでお元気に一人暮らしをしていました。

しかし、最近Aさんは、離れて暮らす母親のことが心配でたまらない日々を過ごしていました。

 

「母も90歳。足元もおぼつかなくなってきたし、認知症のリスクもゼロじゃない。もし、何かあったときに、誰が母の生活費や介護費用を管理するんだろう?そして、あのマンションの管理はどうなるの…?」

 

母親のマンション経営は順調でしたが、入居者対応や修繕の手配など、不動産管理は想像以上に手間がかかります。

これまで母親自身が行ってきましたが、高齢になるにつれて、その負担は増すばかり。

Aさんも「私が代わりにできれば…」と思ってはいましたが、母親の財産をAさんが勝手に管理することは法的に許されません。

かといって、成年後見制度を利用するのも、母親の自由を奪ってしまうようでためらいがありました。

 

そんなAさんが抱えていた具体的なお悩みは、以下の点でした。

・生活費・介護費の管理: 母親が認知症になった場合、銀行口座が凍結され、生活費や介護費用が引き出せなくなるリスク。

・不動産管理の負担: 遠方のマンション管理を、高齢の母親が今後も続けられるのかという不安。Aさんが関わりたいが、法的な権限がない。

・将来の相続: 母親にはAさんともう一人の妹、計2人の娘がいますが、もしもの時の「争族」は避けたい。

 


 

2.家族信託という解決策:高齢の母の安心と、娘たちの負担軽減のために

Aさんは、インターネットで情報収集をする中で「家族信託」という言葉に出会いました。専門家への相談を決意し、当協会にご相談にいらっしゃいました。

Aさんのお話をお伺いし、私たちは下記のようなご提案をしました。

 

「お母様の財産を、お母様が元気なうちに信頼できるご家族(受託者)に託し、目的のために管理してもらうのが家族信託です。この仕組みを使えば、お母様がたとえ認知症になったとしても、財産が凍結されることなく、生活費や介護費用に充てることができます。また、不動産の管理も、受託者となったAさんが法的に行えるようになりますよ。」

 

この話に、Aさんと母親は深く納得されました。そして、以下のような内容で家族信託契約を締結することになりました。

 

【今回の家族信託のスキーム】

・委託者(財産を託す人): 母親(90歳、大田区在住)

・受託者(財産を管理・運用する人): 長女Aさん(東京都大田区在住)

・受益者(信託された財産から利益を受け取る人): 母親(ご自身の生活費・介護費のため)

 

・信託財産

一.母親名義の預貯金の一部

二.千葉県銚子市のマンション(土地・建物)

・信託の目的

一.母親の生活費・介護費の確保と安定的な管理

二.マンション経営の継続と適切な管理・修繕

・残余財産の帰属先(母親の死後、残った財産の相続人): 2人の娘(Aさんと妹)に均等に指定

 

これにより、母親が元気なうちに、将来のリスクに備える体制を整えることができました。

 


 

3.家族信託導入後の変化:心配が安心に変わった日々

家族信託契約を締結して数ヶ月。Aさんのお母様とAさんの生活は、良い方向に大きく変化しました。

 

一.生活費・介護費の安心

もし母親に何かあっても、Aさんが受託者として母親の生活費や介護費用を、信託された財産の中から滞りなく引き出し、使うことができるようになりました。

Aさんの母親は「これで、娘に迷惑をかけずに済むわ」と、心から安心した様子でした。

 

二.不動産管理の負担軽減

これまで母親が一人で抱えていた銚子市のマンション管理も、Aさんが法的な権限を持って行えるようになりました。

遠方のため、Aさんが全て現地で行うのは難しいですが、信頼できる管理会社との連携や、必要な修繕の手配などをAさんが主体的に進められるようになり、母親の負担は劇的に軽減されました。

Aさん自身も、「これで母をサポートできる」と安心感を得られました。

 

三.争族リスクの回避

信託契約の中で、母親の死後に残った財産(残余財産)は、Aさんと妹さんの2人に均等に引き継がれることを明確に定めました。

これにより、将来の相続で姉妹間に不要な争いが起こる心配がなくなり、家族の絆を守ることにも繋がりました。

 


 

4.まとめ:もしもの時に備える「家族信託」で、あなたと大切な家族の未来を守る

 

今回の事例のように、家族信託は高齢の親御さんの一人暮らしの不安、遠方の不動産管理の悩み、そして将来の相続問題まで、多岐にわたる課題を解決できる強力なツールです。

特に、以下のような状況でお悩みの方は、家族信託の検討をおすすめします。

 

高齢の親御さんがいるが、将来の財産管理に不安がある方

・親が認知症になった際の預金凍結や不動産管理に懸念がある方

・遠方に住む親御さんの財産管理をサポートしたい方

・特定のご家族(障がいのあるお子さんなど)のために、継続的な財産管理を考えている方

・複数の相続人がいて、将来の争族を避けたい方

 

家族信託は、ご家族の状況に合わせて柔軟に設計できるオーダーメイドの制度です。

 

「うちのケースでも家族信託は使えるのかな?」「どんな手続きが必要なの?」など、疑問や不安をお持ちの方は、ぜひ一度、当協会にご相談ください。

 


 

無料相談のご案内

 

「90歳の母の財産管理で悩んでいる」「遠方の不動産管理をどうにかしたい」など、今回の事例と似たお悩みをお持ちですか?

当協会では、ご家族の状況に合わせた最適な家族信託のご提案を行っています。まずはお気軽にご相談ください。

 

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